「夜更けのおつまみ」~東山彰良、吉川トリコ ほか著、ポプラ文庫刊~

【20200425-07-38】”味覚”というのは当然、脳で感じているものだが、普段はいちいち脳など意識せずに、自分の舌が”うまい”と感じていると錯覚している。しかし、世界が一変したこの新型コロナ下の状況で、外食が制限されているときに在宅で、この”うまい”という感覚を楽しむには、この”脳”と”味覚’と”楽しむ”ということをじっくり考え直してみる良い機会だ。たまたま、家飲みを手軽に楽しむ手はないものかと考えていた時に、31人の作家たち綴ったオリジナル”つまみ”作り(しかも超手軽な)エッセイ集である本書に出会った。さすがに文書を書くプロとして活動している彼らの”つまみ”表現力は冴えていて、読みながら何度も唾がじわっと湧き上がってきた。これも”脳”の一つの反応だと思うと実に面白い。そういえば以前、池澤夏樹の「神々の食」(https://tutuimemo.at.webry.info/200904/article_3.html?1587869918)を読んで、似たような感覚を覚えたことを思い出した。この機会に、”脳みそ”の中でのバーチャルな一人飲み会をしてみるのもありかもしれない。

【読書メモ】
「市販のキューブ形のクリームチーズにおかかをまぶして器に盛り、刻んだ小ネギをぱらりと散らす。最後にさっと醤油をかけるだけ。所要時間はわずか30秒の超お手軽つまみだが、簡単だからと侮ってはならぬ。これが日本酒(特に純米酒がオススメ)はもちろん、ビールやワインにもピッタリなのだ。」柳本あかね著(p.83)

「深夜、家で飲むときは冷奴ですね。簡単だし。豆腐の上に生姜をすりおろし、その上にミョウガと大葉をたっぷり刻んで、どさっとのせる。その上に鰹節をバサバサかける。もう豆腐はほとんど見えない。そこに醤油を軽くかけ回す。できあがり。ビールにも焼酎にも日本酒にもイイ。いやウィスキーにのロックや水割りにも合う。」久住昌之著(p.182)

「フレンチ・ワインを飲む人が、本当にワインに合うのは『バゲット&チーズ』とよく言うように、スペインのワインにも『パン&アリオリ』と呼ばれる定番のつまみがある。~中略~このアリオリというのは、平たく言ってしまえばガーリックマヨネーズのもっとクリーミーなやつ、という感じなのだが、これにバゲットや、スペインの田舎風のパンをカットしたものを浸して食べると最高にワインに合う。」ブレイディみかこ著(p.191)

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