「大事なものは見えにくい」~鷲田清一著、角川ソフィア文庫~

【20200221-11-28】この生きている世の中が全てクリアで、すべてが見通せる世界であれば、哲学など存在しない。本当に見えにくいものとは一体何か?なかなか気づかないけれども、本当に大事なものは何か?そういったことを問い続けることこそ人生の中では大切なことなのかもしれない。本書は、「岐路の前にいる君たちに」(https://tutuimemo.at.webry.info/202001/article_7.html)を書いた著者が、新聞などに寄稿した80編あまりの、時間も掲載された媒体も異なるコラムを集めたものだ。その奥底にある眼差しはじっと一つの方向を見ているようで、本書のタイトルと同じようにとても味わい深い。

【読書メモ】
「哲学はその誕生以来、分かることよりも分からないことを知ることの大切さを教えてきた。分からないけれどこれは大事ということを知ること、そのことが重要なのだと。哲学はその意味で、ものごとの理由を最終的に知りえなくとも『納得』はしたいという欲望のなせる業なのかもしれない。」(p.14)

「いうまでもなう思考は言葉で編まれるが、そのとき言葉は思考形式の手段なのではなく、それじたいがすでにひとつの思考である。言葉が違えば、世界を意味で区分けする仕方、つまりは世界の分節が異なるからだ。」(p.69)

「他者の立場になれるということ、それをおいて道徳の基本はないと思う。」(p.198)

IMG_1172.jpg

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント